「家を売る」で検索して上位に出てくる情報は・・・
「家を売る」、これに類するワードで検索して出てくるのは、大手不動産仲介業者さんの広告(〇友不動産販売とか、〇井のリハウスとか)、その下に記事っぽいのがたくさん出てきます。
この記事っぽいほとんどは、それなりの情報を記載しつつ、「とりあえず価格査定の依頼を複数してみて、業者さんから話を聞いてみなさい」とオススメしています。
まあ、それはそれで有用なアドバイスではありますが、もう少し、一般個人の立場に立った情報が必要だと思います。ここではそういう観点で、「家を売るための基礎知識」を書いていきます。
検索上位の「家を売る」流れ(代表例)
1 不動産会社に査定を依頼する
2 自分でも相場を調べる
3 不動産会社を選び、媒介契約を結ぶ
4 家を売りに出す
5 条件交渉などを行い、売買契約を結ぶ
6 家を引き渡す
全日本不動産協会のリーフレットでは
1 売却目的を確認。条件を整理し、税金、相場等を自分でできる範囲で確認する。
2 不動産屋に相談。上記1の見直しをしたうえ、査定を依頼する不動産屋を選ぶ。
3 不動産屋に希望条件を伝え、必要書類を提出して、査定を依頼する。その報告を受けて
売却価格を決める。
4 不動産会社の仲介手数料、支払方法等を確認して、媒介契約を結ぶ。
5 家を売り出す。販売方法は媒介契約した不動産会社に委ねられる。
6 購入申し込みが来たら、条件を整理して、承諾するか返答する。
7 媒介業者が売主、買主の条件調整を行い、合意形成して手付金を受領し契約を結ぶ。
8 司法書士が書類を確認したら、買主が残金全額を払い、土地・建物を引き渡す。
東京都住宅政策本部のリーフレットでは
1 物件チェックリストを作る。売主・買主相互の確認のため、現状を書面で確認できるよ
うにしておく。
2 信頼できる宅地建物取引業者(不動産会社のこと)を選ぶ。
3 査定してもらい、売却価格を決める。建物状況調査の利用も検討する。
4 媒介契約を結ぶ。リフォームをして売却することも検討する。
5 家を売りに出す。物件チェックリストも活用して、契約条件を明確に確認する。
6 売買契約の締結・決済・引き渡し。
売却価格査定の依頼は慎重に考えたほうが良い
・ 売却価格は需給で決まるものです。査定価格は定価のような性質のものではありません。査定価格が高くても、その価格で売れると業者が保証しているわけではありません。売れなければ、業者はいずれ値下げの必要性を言ってきます。
・ チラシで高額買い取りを謳う業者、ネットで気軽な査定を誘う業者は、近々売買する有望なお客さん候補を確保したいからです。しつこい営業の苦情も多数見られます。
・ 業者の買い取りになったら、価格は相場の7割以下になるのが一般的。自分だけ特別に買い取ってもらえる、ようなことは通常ありえません。業者が「相場だ」という金額の妥当性を、自分で確かめる必要があります。超良心的な業者は、査定の根拠を合理的に説明してくれますが、そういう業者を見つけるための情報は殆どなく、頼みたい理想の業者を探す作業はかなり困難です。
・ お客さんを自社内の客の紹介で囲い込もうとする貪欲さを感じたら、依頼しないほうが良いと思います。
・ レインズに速やかに情報を登録すれば、情報発信は、大手も中小零細も大差ありません。大手のほうがお客さんがつきやすい、と思うのは、なんとなく大手信仰であって、 一社に囲い込まれるより、色々な業者さんに紹介してもらえるほうが有利です。
・ 大手の人のほうが優秀に違いないと思い込むのも、根拠のない思い込みです。大手の人でも当たり外れがあります。優秀な人でも、忙しすぎて、いろいろ不満な対応をされてしまうこともあります。
・ 身近な地域で、実績があって、親身になって対応してくれる担当者が複数人いる不動産
会社があれば、そこに相談から始めるのが一番良いと思います。だけど、どこがそういう会社なのか、探そうとしても残念ながら、簡単には見つからないでしょう。
・ 家を売るには時間はかかる、と覚悟して、じっくり取り掛かっていったほうが良いと思
います。とりあえず査定して、とりあえず売りに出してしまうと、次第に平常心を保てなくなります。もともと急いでなかったはずなのに、早く決着をつけたくなってしまい、『妥協しても早く決めよう』という心理に」」なりがちです。
・ 面倒と思っても、査定を依頼する前の情報収集、相性の良い不動産屋さん探しに時間をかけましょう。